風待ち月

ゆらゆらと揺れる日々の気持ちを風に乗せて

わすれもの

あまりにも簡単に日が暮れて 
あまりにも簡単に1日が終わるから 
気がつかずにいた 
いや。 

気がつけずにいたのだ。きっと。

電車に乗ることなく過ごした日々は 

にちにちの変化が 
これほどとは知らなかったと 

いまさらおどろかせ 

目の前にいまある景色はあの有名な猫 

見て初めて認識できて 
自分の好きなことが 
好きだった事になっていたことに気づいてしまう 

遠くを見るような目でしか 
その場所には近づけないのに 


手をのばす 
のばしてみる 

もう 
背伸びをする力はなく だから 
見える世界の片鱗をすこしづつ 


まわりみちをしなくても 
最短に近い距離のみえる目で 

こころにふれる糸 

ずっとそこにあることは
わすれたことはないから
ページトップへ