風待ち月

ゆらゆらと揺れる日々の気持ちを風に乗せて

やるせないということかな

また




春の雨がさらさら降っていて





屋根の上でダンスの練習






いち、にー、さん。。。







まだまだ弱い音





アイロンをかけながら
水蒸気と、陽の光を溶かしたような匂いに


すこし、ホッとする







彩のないこの冬を抜けて




梅の香りを通り抜けて





なのに






何かが足りない






不思議の国に住む女のこみたいに





ずっと堕ちている感じ







違うのは







もっと長く堕ちて
堕ちつづけているから





堕ちている事を






忘れている事くらい









忘却は罪です







忘れることは救いです









同じことば