風待ち月

ゆらゆらと揺れる日々の気持ちを風に乗せて

朝の月は靄の奥

月の見えない朝



夜の靄




飽和した水の集まりで





世界が霞む






夜明け前の散歩








もう少しすれば




朝が帰ってくる







真っ暗で
人気なんてないと思ってた
午前四時




通りを何台もの配送トラックや
新聞配達のバイクや自転車や

牛乳を配達している人たちが


行き交って





もう、この時間は、朝なのだと






朝陽がなくても









それでも、少しずつ
この時間に明かりがさしつつ
季節が移ろう






薄明









散歩を終えて
朝の準備を少し

それからもう一度




布団にはいって
二度寝します