風待ち月

ゆらゆらと揺れる日々の気持ちを風に乗せて

2021-08-06から1日間の記事一覧

夏が来た

ゆっくりと 心の底に降りてゆく とん 水底に着いた足音 ふさ 水底に砂が舞い上がって ゆっくり 寝転ぶカラダに落ちてくる 静寂という混沌に身を委ねて 水面を見上げる おぼろげな鏡に映る姿に おかえり ただいま

通り雨

はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」 手をつないで走りだす 突然の雨が 白い夏の制服をあっという間に濡らして 曲がりくねった細道は 深い緑の木々の下 坂道を越えて細い橋まで 走っていく ふたりの後ろ姿は いつの間にか 俯瞰したよう…

酸欠気味

『酸欠』 水泳部に所属していたずいぶん昔に 練習の後の帰り道に 深呼吸をして 肺が縮こまっていた事に しっかり呼吸が出来ていなかった事に 気づく もう一度めの深呼吸 カラダが冷えていた事に うだるような暑さをして温かいと思う事に 水の中にいたことを…