風待ち月

ゆらゆらと揺れる日々の気持ちを風に乗せて

途切れ時間

寒くない朝

嵐の名残りの風の音

 

日常っておだやかだとか、バタバタだとか関係なくて

想定内に過ぎていくから

 

ふと、懐かしい匂いに包まれてしまうと

立ち止まってしまう

流れていく時間が逆流していくようで

流されていることに気づかないでいてるようで

 

 

春の名残のような雨上がりの気配は

忘れていた何かが

ここにいるのになんで

なんで

なんで気づいてくれないのと

 

きっともう

この冬は終わってしまっていて、本当の寒さには出会わずじまい

そんなもんさと

 

滞っていた時間を日常に引き戻す