風待ち月

ゆらゆらと揺れる日々の気持ちを風に乗せて

ふたたびの雨

いつか

来る日が来たように



少しずつ


大切な何かが消えていく



こぼれ落ちていく





あなたからの手紙が






届かなくなって





そろそろ一ヵ月





こまっているのは

そう






あなたがいなくなろうとしている



事でも


不安






でもなくて

そこに



不安も不満も感情も無いこと



追いついていけない事





再会して
再開するでもなく



新たな関係になって





遠く遠い2人が時間をかけて
そして交差して



絡み合って解けて


永遠離れていく感覚




2年という時の流れ



あっという間に過ぎて  呆れる
恐れる




隙間を日常が埋めて
埋め尽くしていて




ローラーで何度も均されて
あなたへの想いは





雲散霧消

夏の魔物の魔法は
接触魔法





気づけばその魔法のおかげで
随分と救われて




いたことは





知っている





あなたが
必要とした時に

わたしがあなたを必要として



あなたが不要だと感じた時に
わたしもあなたの不在を受け入れていた






ただそれだけのこと






何も変わらない










眠気に襲われる



あなたなしで眠る夜







雨の音に包まれて






あなたも雨に包まれる