風待ち月

ゆらゆらと揺れる日々の気持ちを風に乗せて

雨がおちる

シャワーの音が跳ねて

雨降りの中にいるみたい

 

湯船の中で

シャワーを浴びながら

お湯をためていく

 

少しずつ沈むからだ

液体に包まれて

それでも浮力はなく圧力だけが

押しつけてくる

 

いまはただ

頭に浮かぶ物事だけを

出力するだけで精一杯

 

受け止めることも

目で追いかけることすらもままならない

 

すこし疲れて

だいぶ疲れて

 

ただけ大切な人を想う